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あやこ3

Author:あやこ3
 やたら元気な50代
ノーテンキな夫と二人暮らし。
結婚してウチを出た長女と長男と次男あり。


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窯の火ゆらゆら、私のパンもゆらゆら


 このところ、酵母作りを失敗してばかりで、ガックリしていた。
酢酸菌といって、パンを酸っぱくしてしまう菌が酵母に繁殖してしまったのだ。
おかげで、作るパン、作るパン、酸っぱくなってしまう。
もちろん酢酸菌自体は、お酢を作る菌で、人間に何か、悪さをする菌ではない。
家庭内の何処にでも、フワフワしている菌である。

 ただ、培養する過程で、何らかの条件が重なるとパン酵母に、増えすぎてしまうらしい。
コレは要注意だ。
プロのパン屋さんでも、コレに汚染されたパンを、知ってか知らずか売っていることがある。
過去に酸っぱくて、とても食べられたパンじゃないのを、買ってしまった事が2回ほどある。
しかも、別々のパン屋さんである

 もちろん、酵母は何度も作り直した。
同時に原因究明の為、様々な本やネットを調べ、作り方も幾つか試した。
が、天然酵母自体、まだ未知なるものらしく、原因は『コレらしい』としか判らない。
その『コレらしい』も幾つかあり、シラミつぶしのように当たってみた。

 それでも、改善出来なく、最後の切り札。
ヨーグルトで起こした。
ヨーグルト自体、乳酸菌の塊なので酢酸菌に強いのでは?と素人考えである。
読みは当たった。
やはり、酸っぱくないパンが出来た。

 ひとまず、安心。
だが、コレとて原因が判ったワケではない。
商品として考えた場合、酵母が不出来なら、全てのパンが出来損ないになってしまうのだ。
なんだか、振り出しに戻ってしまったみたいで、かなり落ち込む。

 ・・・・・が、ここからが私のノーテンキなところだ。
最近読んだ、一躍、時の人となった、あの『奇跡の林檎』を作った木村さんの本を思い出す。
林檎は、もともと大量の農薬を散布しないと出来ないそうだ。
それを、他人からバカにされ、極貧にもなりながら、何年も何年も、無農薬の林檎を追い続けた記録の本である。

 木村さんに比べれば、全然たいした事じゃないじゃないか!
道は幾らでもある。
七転び八起きである。
・・・と自分を鼓舞して、また歩くのだ。

 石窯も、まだまだ吸気と排気のバランスが良くない。
こちらも、様々な方法を試し、対処してくれている夫。
一つの条件を、変えるごとに実際焚く。
焚かなければ判らないので、やっぱり休日焚く。

 ゆらゆら揺れる薪の火。
柔らかな薪の火を見ていたら、またガンバルゾ!と闘志が湧いてきたのだ。


             10-02-27_05-49iaikama.jpg






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コツコツ工房手造り5


 もう、何度聞かれただろう・・・・・・。
「いつ、オープンするの?」って。
パン屋を開業する為に、窯のレンガを削る音が鳴り響く半年前から、ボロ倉庫を改造し続ける今日まで、沢山の人が様子伺いに、我が家へ進入して来た。

 最も、私達夫婦は傍から見たら、かなり気安いオチャラケ夫婦かもしれない。
近所の人、配達中の人、通りすがりの犬の散歩の人などなど、気楽に我が家の敷地に入って来て、何が出来るか聞く。
もともと無愛想ではない上に、将来のお客さんかも、っていう思いもあり、その都度ニコニコ正直に答える。
ビックリしたのは、パン屋って聞くと、ほとんどの人が笑顔になる。
口を揃えて、みんなパンが好きだって言う。

 この前なんて、夫の年末調整の書類を税理士事務所へ届ようと出かけた。
ついでに、パン屋を開業するにあたっての税制上の決まりなどあるのか聞こうと、お手伝いのパートのオバサンにワケを話した。
その瞬間オバサン「エーッ!パン屋さん!!!・・・私、パン大好きなんです!」
「ぜったい、ぜったい、絶対買いに行きます!」って、彼女とは10年くらいの付き合いだが、いつも仕事の事務的な話しかした事なかったのに、一挙に素になり興奮したのだった。

 裏に住んでる吉田さんなんて、可愛いお店にして欲しいだの、米粉パンを作って欲しいだの、リクエストまでしてきた。
犬の散歩でいつも通る加藤さんは、モーニングが出来るようにして欲しい、ともいう。
今日も、頼んであったサッシを届けてくれた業者のオバサンが案の定、改造中の倉庫を興味津々で覗く。
親切心からワケを話し、鍵を開けて窯を見せて上げた。
もう、途端にニコニコと「買いに来ます!」って。

 で、肝心の開店?
うーん、窯は昨年の11月に完成したが、一挙に火を焚くと、ヒビが入るので窯自体が完全に乾くまで1ヶ月ほどほおってあった。
その後、少しずつ日を分けて火力を上げていっている。
まだ、吸気と排気のバランスが悪いのでアレコレ調整中である。

 工房も夫が仕事の合間に手がけているので、ただ今、中断。
完成日は、まだはっきりわからない、と言うのが本音である。
それでも出来ることはやってしまおうと、お店の灯りを決めて実物をショールームへ確認に行ったり、扉を塗装したり、もちろんパンの試作も日々配合を変え作ったり、と準備に忙しい。

 でも何だか、みんなが楽しみにしていてくれる。
嬉しいなぁーと心底思うし、大きな励みになっている。
反面、ヘタなものは作れないなぁーって、身が引き締まる思いでもある。


              GetAttachment林檎酵母
    
            窯の最初の火入れで焼いたパン
        石窯独特の、外はカリッ中はモチモチのパン 



コツコツ工房手造り4


2009年5月28日~11月5日までの作業記録

5月28日~8月17日まで
  耐火煉瓦にてパンを焼く窯の中心部分を積む。

           09-08-17_16-56.jpg

9月27日まで
 窯床製作の後、ベニヤ板で作った窯の形(かまぼこ型)を上に載せ、そのラインに沿って耐火煉瓦を積んでいく。出来たらベニヤ板は燃してしまうので閉じ込めても良い。

                     09-09-23_17-00窯

10月3日まで
 化粧レンガを足元から積んでいく。
丁寧にやらないと、目地が歪んでしまうので、慎重に少しづつ行う。

             09-09-29_16-10kama  2009.9.29

                          09-10-03_16-11窯作り

10月28日まで
 扉の下のアーチ部分も、きちんと定規で割り出し積んだので綺麗な弧を描いている。
アーチが仕上がったら、今度は鉄製扉を載せる。
次に扉とカマボコ窯との接点に耐火煉瓦を詰めて耐火モルタルで接着する。

                09-10-28_16-54 kama


11月3日まで
 扉の周囲の化粧レンガを順番に積む。
水平、垂直を、ひとつひとつ計りながらの地道な作業。

               09-11-03_14-30kama.jpg

11月5日まで
 どっしりとして、りっぱになってきた。
毎日、1段ずつ丁寧に積んでいるので、目地が綺麗に揃っている。

                              09-11-05_15-32窯

 ・・・・・・さも、自分も積んでいるようだが、全て夫が一人で奮闘している(笑)
私は毎日、作業終了を見計らって「ワッ!凄い!」って感激し夫のモチベーションを上げる係。

 時折、我が家から煉瓦を削る音が当たり一面に響くので、犬の散歩とかで通りかかった人々が、何だろう?って覗きに来る。
パン焼き窯と聞くと、皆さんニコニコ「ヘェー!!!」って感心する。

 問題は、この窯から出すに相応しい、美味しいパンが果たして私に焼けるのか?ということだ(^-^;)


コツコ工房手作り3

5月4日~5月27日までの工房作業記録

5月4日 石窯作り、外窯のレンガ積み
     
        09-05-04_16-55.jpg



5月6日 外窯のレンガ積み 続き

               横向き

         近寄ると、こんな感じ、かなりな厚みがある

                    09-05-06_17-12.jpg


5月10日 内窯の材料 耐火レンガ買い付け254個 1枚当たり2等品レンガの3倍の値段
       

          09-05-11_16-58 耐火れんが


5月27日 注文していた窯の扉が届いた (設計 夫   製作 某アイアン工房)
       ☆ 薪燃焼時の内扉 据え置き式
          薪がよく燃えるように、空気を下から入れる為のスリットが入っている。

                     09-05-28_08-19 うち豚豚
          

       ☆ パン焼成時の外扉 窯に取り付ける (予定位置に試し置きした写真)
          煙突口とダンパー(空気調節蓋)を一体としたもの
          縦、食パンが通る高さ 横、使用する鉄板の幅

                                09-05-28_08-18石窯 横向き石窯ふた



 コツコツ工房手作り2


2009年4月29日~5月2日までの作業記録。

 床のコンクリートが済んだので、今度は石窯を作っていく。
石窯の土台作り。

4月29日 窯の重さに耐えられるよう鉄筋を床に埋め込む

             09-04-29_16-57 石釜窯 基礎

4月30日 鉄筋にブロック(普通のより幅広のもの)を積みセメントを流す。
       ブロックの重量も、かなりある。
       今、造ろうとしている石窯、もし専門業者に頼めば200万~250万はするらしい。
       実際、やっている夫は 「確かに、それ位かかる仕事だと思う」 との弁。
       

  09-04-30_17-02.jpg

5月1日 砂を入れてPC板で蓋をしセメント付けする。

                09-05-01_17-49.jpg

      レンガ(隠れてしまうので2等品で充分)600個買い付け

                                 09-04-29_16-56 石窯れんが

5月2日 セメントの上にレンガを並べる。
      ちょうど、長男が連休で帰って来ていたので夫、私と3人で作業。
      長男、レンガを水に浸しながら、吸水したレンガから順次私に手渡す係り。
      私は受け取ったレンガを夫へ廻す係り。
      私から受け取ったレンガをPC板の上へ平行を確認しながら並べていく係りが夫。      

      全部並べたら、レンガの隙間にセメントを詰める。
      板で上から押さえて高さを揃えて完了。
      3人でやったので、約2時間あまりで終わった。
      これを一人でやったら、たぶん4,5倍の時間と体力がいると思う。

                    09-05-03_13-49.jpg


以上。

今年のGWは、夫の仕事が休みではないので全て仕事の合間に、ほとんど一人でやっている。
どちらにせよ一工程かなり体力を使うし、セメントが乾かないと次の工程が出来ないので、ちょうど良いペースである。


コツコツ手作り工房


  現在、着々と古い倉庫をリフォームして工房を作っている。
と言っても、ほとんど夫が空いた時間にゴソゴソ動き回って、やってくれている。

 昨日はミキサー車に来てもらった。
あらかじめ、鉄筋を張っておいた工房の床にセメントを流し込むためだ。
その流したセメントを夜、夫が小さなコテで押さえて表面をツルツルに慣らしてくれた。
床に這いつくばるような不自然な姿勢で、約2時間半の格闘であった。
おかげで、夫は朝から筋肉痛である。

 私はと言えば時々、作業中の夫の様子を覗き、激励するだけであった。
それでも一応何度か、さりげに協力を申し出た。
が、私の不器用さを骨の髄まで知っている夫としては、反ってやり直しの手間が掛かると思ったのか、ずっと拒否された。
まっ、妥当な判断だろう・・・・・・。

 とりあえず今、私の任されている仕事はイメージ通りの工房にするための、様々な建築資材を決めないといけない。
工事の進み具合に合わせて、取り寄せなくてはならないからだ。

 今、外壁の材質とドアの材質を考えている。
建物を構成するものは、木や土など自然素材をまず考えたい。
酵母の為にも、なるべく化学物質のものは避けたいからだ。
イメージ的にも、自然な感じにまとめた方が好みだ。
その上で予算、リスク、手入れの仕易さなど総合的に考え、判断したい。



              09-04-22_16-59セメント流し押さえ


            まず、床を整え、その上に石窯を作っていく。
            壁や屋根など、まだ倉庫小屋そのものである。


春のパン 蓬(よもぎ)あんぱん


 先週の休み、蓬(よもぎ)を取って来た。
犬の散歩コースから外れた所で、まだ伸びたばかりの柔らかい芽と葉だ。

 以前から挑戦したかったヨモギあんぱん。
風味を出す為に、酵母もヨモギから起こした。
昨夜、パン生地に練りこみ、一晩発酵。
今日、石窯で焼いた。
まずは成功。

                 09-04-12_12-18.jpg

  手前はシンプルな食事パン、右手奥が蓬(よもぎ)あんぱん、左手奥はオレンジピールパン

春はもうすぐ・・・。


 このところ、ずっと花粉症が酷く、山はお預け状態である。
夫婦揃って、鼻水、充血、クシャミのオンパレードだ。
たまに頭痛にも悩まされる日々である。

 それでもせっかくの休日なので、以前見つけた岐阜のお気に入りパン屋さんへ偵察に行く事にする。
お目当てのパン屋さんでランチを済ませ、味や形を夫と確認する。
店構えの雰囲気も良いので、参考にと帰り際、写真を撮らせていただく。

 岐阜へ来たついでに、可児市の花フェスタ公園でも散歩しようと思いつく。
季節柄、メーンのバラ (ここは世界一種類が多いバラ園がウリである) の面々は綺麗に剪定され、新芽がチラホラ覗いていた。
園内の木々も、まだまだ枯れ枝ばかりが目立つ。
それでも小高い丘斜面に植えられた、沢山の梅は充分人の目を魅了するほど、咲き揃っていた。
歓声とともに、心ゆくまで眺めた。


                     09-03-07_13-42可児市の花フェスタ公園の梅


 オフシーズンで人が少なく閑散としていたが、かえって園内ノンビリゆったり周られた。
公園の奥の方に向かって歩くと、米の絵本作家で、指折りのガーデナーでもあるターシャ・テューダを記念して建てられた小屋がある。
もう、何度も来ている。
小屋内が雑貨屋さんになっていて、19世紀位のアメリカの雑貨を模倣した品が、沢山並んでいる。
見ているだけでも楽しいので、毎回必ずこちらまで足を伸ばす。
そこで偶然、一つのランプが気に入り、買い求めた。


         09-03-08_09-28可児の花フェスタ公園で


 なぜか、昔からランプとかオルゴールの類が好きだった。
特にコレクターではないが、ランプの控えめなオレンジ色の灯りが好きだ。
自宅も反エコだが、白熱灯もしくは蛍光灯も白熱灯色が多い。
食卓の上など圧倒的に、白熱灯の方が食事を美味しく見せてくれる。

 オルゴールは、やはりその素朴で優しい音色に魅かれる。
・・・だが、好みが合うモノは、なかなか見つからない。
それだけに、気に入ったモノをみつけられると、ことさら嬉しい。

 今、計画している自分の小さな店には、お気に入りの雑貨も飾れるスペースも作るつもりだ。
自分の好きなモノで囲まれたお店。
和んだ優しい気持ちでパンを作り、販売したい。

 去年12月、長男を訪ねて金沢へ行った。
途中で寄った、加賀のガラス工房。
作品展を見学した。
展示品の中に、吹きガラスで出来た薄桃色のアロマランプがあった。
雪の結晶の模様が、うっすら輝くランプだ。
眺めていたら、心がホッコリするようだった。


                09-03-03_10-37金沢お土産


 寒さ厳しい冬になったら、レジの近くで点したら素敵だな、と思い購入した。
・・・なんだかこうして、色々想像して準備する事はほんとに愉しい。

 まだまだ、やるべき事は山ほどある。
肝心のパン製造も失敗を繰り返している。
ともすれば落ち込みがちな作業も、店を彩るであろう品々を目にすると、また頑張る気が湧く。
失敗を恐れず、一つずつ丁寧に向き合って、こなしていこうと思う。



スタートライン


 今でも手元に置き、たまに開き眺めて楽しんでいる雑誌がある。
『自給自足』 2006年冬の号、特集 田舎のパン屋さん。

 まだフルで勤めていた頃、本屋さんで偶然見かけ、何気なく買った。
当時、パンを作る事は好きだったが、まさかパン屋になろうとは夢にも考えた事はなかった。
いや、なれるとも全く思わなかった。

 雑誌の中には、それぞれ自分のポリシーを持って開業された方が何人か紹介されていた。
暫らくは、物見遊山の気持ちそのもので見入っていた。
暇があれば、感心しながらペラペラ開いて見ていた。

 中には一人きりで、こじんまりやってみえる方もいた。
一人でも出来るのかぁ!妙に感心した。
他にもいるのか、色々な情報源でも調べてみる。
けっこう居る、居る! 一人で製造から販売までする人。
・・・自分でも、やれるものかなぁ?が少しずつ、やってみたい!と気持ちが変化していった。

 何より、人の下で働くより、小さくても自分の思う通りにやれるのがいい。
その頃、職場で、ふざけた仕事ぶりの同僚が居た。
少しでも良い仕事を、と心がける自分にとって、大きな失望とストレスだった。
自分で仕切れる、という魅力も、当時の仕事に見切りを付けたい気持ちに拍車を掛けた。

  パンを美味しく作れて心身共に健康なら、けっこう永い間やれるかもしれない、とも思った。
もちろん、失敗する事も予想した。
年の功で、リスクを減らせる方法も幾つか思い付く。
色々考えて、雑誌を見てから約半年後、あっさり仕事を辞めた。
山登りの事もあった。
少しでも若さがある内に、沢山の山へ行きたいのも大きな希望だった。

 何はともあれ、まずは工房が要る。
資金や先々のことも考えて、夫の仕事で使っていた倉庫を整理し、工房に改築する事に決める。
骨組みや屋根は、そのまま利用でコストダウン。
今年に入って暇を見つけては、内部を片付け始めてくれている夫。

 その中に新しい石窯2号を作るつもりである。
今の窯は露天なので、保健所の営業許可が下りないからだ。
工房の隣には、小さなお店のスペース分も含まれる。
資金は、あまりかけたくないので、と言うよりほとんどナイッ!ので自分達でやれる事は全部、自分達でやる。

 ある程度、満足なモノが出来るようになったら、少しずつ世に出すつもりだ。 
最初は商品をどこかに置かせて頂くなりして評価を見ながら進める。
その上で適度な頃合いでをみて、お店をスタートしたい。
出来れば、大々的ではなく、さりげに始められれば良いと思っている。
周囲からすると 「気が付いたら、あやこ3さんちパン屋になっていた!」 というのがいい。

 希望のお店の雰囲気は、近所のお年寄りが毎日食べるパンを少量でも、気軽に買いに来られる店。
学校から帰った小学生が、オヤツにアンパンでも買いに走ってくれるような親近感ある店。
そんな地元に根付いたお店がいい。
店名も、シャレたドイツやフランス風ではなく、誰でも読めて憶えられる和名がいい。
漢字か、ひらがなで決めたい。

 今月、食品衛生責任者取得。
店を開くには必ず要る資格である。
昨年9月に予約し、講習を丸一日受けてやっと取れた。

 色々と準備していく過程で、心配や不安が伴う事もある。
かと言って、何もしないのも、きっと違う種類の心配や不安が伴うだろう。
ならば、行動あるのみ。

 まだまだパンそのものの品質より、窯の温度とパンの発酵温度のジャストタイムを掴むことに四苦八苦である。
窯によって暖まり方が全く違うので2号が完成すれば、また振り出しからスタートだ。
気の長い話だが、地道にデーターを取っていくのみである。

 仮に、営業的に上手くいかなかったとしても、こうして色々想像して楽しんで、計画して勉強していること。
すなわち、今この時が良き思い出を作っている。
たぶん、その事実が大きな納得と慰めになると思う。

 沢山の失敗を重ねても、なお思う。
希望を現実にしようと成し遂げる為の労苦は、なんと愉しい事だろうと。



 

りんご酵母、パワー全開

 最近作っているのは、りんご酵母。
新しい方がパワーがあるので少しずつ、こまめに作っている。

 左は完成品、右は作り始めて3日目。
どちらも瓶のフタを開けると、プシュッて元気いっぱいだ。
これらが美味しいパンの元となる。

       09-01-31_07-52 林檎酵母                       

                          09-01-31_07-51 りんご酵母

           今日、使った事の無い銘柄の小麦粉を買って来た。
          「ゆきちから」
          以前から慣れている「春よ恋」も購入。
          1種類のみと2つをブレンドしたものを焼いてみるつもりだ。
          色々考えて、実験してみるのがほんとに楽しい。
          来週、早速りんご酵母で焼いてみたい。

                   08-11-30_11-33石釜食パン

    昨年11月に、ヨーグルト酵母と国産小麦「きたのかおり」で仕込み、焼いた石窯食パン

あらら・・・こんなん、なっちゃった。


 パン好きには当たり前だが、何処かへ出かけたついでに、知らないパン屋さんによく寄る。
特に、天然酵母のパン屋さんには眼がない。
通り過ぎて看板に気が付くと、Uターンしてでも入りたくなってしまう。
純粋に食べたい気持ちが一番。
次に、味はもちろん、見かけや値段と現物のバランスなど、ひとしきり夫と批評し合うのだ。

 2年ほど前だったか、岐阜で偶然入ったパン屋さんのパンが、とっても気に入った。
そこは天然酵母でも石窯焼きでもないが、パン自体が作品とでも言いたいくらいオシャレなのだ。
店の片隅に、小さな喫茶コーナーがあり、その場でいただく事も出来る。
当時、偶然お昼時であった。
お腹も空いていたので、ランチにと幾つか店内でいただいた。
こんな感じである。


               07-05-27_可児市フィールのパン

 
 昨年、またそちら方面に行く用事があったので、再度寄ってみた。
以前、気に入って、いただいたのがあったので、また注文。
シゲシゲと眺めて、いつかコレを自分で再現したいと思った。
もちろん肝心な、味も良かった。
その時、忘れないように写真を撮っておいた。
ハーブが入ったホカッチャのような生地に、野菜が載っている。
しかも、ひとつひとつの野菜の色が鮮やかに生きている。
その時の写真↓


     08,6,1 001_convert_20080607165042


 オーブンでパン同様焼いて、こんなに綺麗に野菜の色を残せるのか不思議だった。
今朝、それをふと思い出し、実験してみる事にした。
生地は昨夜、天然酵母で食パン用に発酵しておいたのがあったので、その生地を利用。
野菜は茹でたものと生のままのを用意、で成形。↓


                    09-01-25_10-25.jpg

 焼き上がってびっくり!
確かに野菜の色は変わらなかった・・・。
だが、食パンの生地だったので当たり前にプックリ膨らみ、上に載っていた具が押し上げられた。
何だか、誰かにひっくり返されたようなパンになってしまった。↓


                             09-01-25_10-47 yaita2

 考えてみれば、最もだった。
最初から気付きそうなものなのに・・・。
何だか、あまりに分りすぎていた筈の失敗に気が抜けた。

 それでも、やっぱりまたチャレンジしたい。
 ・・・ぜひ近いうちに、もう一度あのパン屋さんへ行こうと思っている。
生地及び、全体の味付けをしっかり確かめてみたい。




ガレット・デ・ロワ作りました!


 1月のパン教室のお題はガレットデロワだった。
何、ソレ?ってな名前のパンだと思う。
最近、やっと、クリスマスのシュトーレンに市民権が出始めたところだが、コレを知ってる人は、まだまだ少ないと思う。

 フランスの伝統的なお菓子らしい。
新年を迎えたお祝いのパーティーに、家族や友人達が集まった時、必ず食べるというおめでたいものだ。
バターたっぷりのパイ生地の中に、クレームダマンドというアーモンドクリームが入っている。
しかも、あらかじめ、その中にフェーブという小さな陶器で出来たマスコットの様なものを入れて焼く。

 切り分けられ時に、そのフェーブが入っていた人は、その日一日、王様もしくは女王様となり、他のメンバーに、何でも命令出来る権限が与えられるという、面白そうなゲーム付きである。
話を聞いただけでも、何だかパーティーが盛り上がりそうではないか!
よく、このガレットデロワをお店で買ってくると、紙の王冠が付いている(らしい)のは、そんな理由があるからだ。

 ・・・で、挑戦。
案の定、根っからの不器用さがパワー全開だった。
成形中、何度も先生の情けなさそうな声で呼びかけられた。
「・・・ソコはこうですヨ!」 と言いながら時々、先生直々で正しい形になるように、修復して下さる。
パイ生地を麺棒で伸ばしていても、自分でも笑えてくるほど可笑しな方向に、生地が伸びてしまう。
チラッと先生を見ると、大体、アジャパー・・・!というような顔をされている。

 それでも、何とか石窯に入れた。
やっぱり、他の人はちゃんと円形なのに私は角がある。
なんとも妙な円形になった。


                09-01-15_14-40 ガレットデロワ


 夜、楽しみに切ってみた。
アーモンドクリームの上にタピオカを載せたので、少し空洞が出来ている。
形はイマイチだが、味は良い。
何しろ、初めてこのガレットデロアを食べたので、比べる対象がない。
また、どこかで見かけたら、試食がてら買ってみよう!



         09-01-16_19-08ガレットデロワ

        手前にあるのがインデアンの形のフェーブです。


 今年のシュトーレン


 今月のパン教室、いかにも12月!というパンを焼いた。
シュトーレンである。
今年は、カシューナッツとヘーゼルナッツ主体の 『甘さ控えめ大人のシュトーレン』
で、中に入れた材料は
                                   
                  08-12-18_10-41.jpg

 手前の皿から
時計で表すと6時の位置にドライチェリー、そのまま時計回りに柚子ピール、レーズン、カシューナッツ、上にヘーゼルナッツ、 アーモンドプードル、4時の位置にオレンジピール、中心にスパイス(カーダモン、ナツメグ、シナモン)
右上の小皿には、レモンの皮の擂ったもの
奥の皿には、右にバター、左に和三盆、イースト(金ラベル)奥に塩。
他に写真には写っていないが、ローマジパン。

 ちなみにドライフルーツは、2週間以上前からラム酒に漬け込んだもの。
ピール類は、直前に水洗いして糖分を減らす。
ナッツ類は、ミキサーで細かく砕いておく。

 ドライフルーツ、ピール類、ナッツ類、ローマジパン全てオーガニック認定品。
レモンは無農薬の愛知県豊橋産。
バターはカルピスの発酵バター。
和三盆は、高級和菓子に使われる上品な甘みを醸し出す蜜糖の一種、もちろん国産。
粉砂糖は添加物ゼロ(普通はコーンスターチ入り→仕上がりは綺麗だが確実に味が落ちる)
塩はゲランドの塩。

 以上を中力粉(中種)と薄力粉(練りこみ生地)から出来た、パン生地に練りこんだ。
焼けたら、バターを表面に塗りこみ、和三盆を全体にまぶし、最後に粉砂糖でコーティング。
・・・出来てみたら 「何、コレ?」 ってな物体である。

                   08-12-18_16-03.jpg
        
 5日ほど熟成させ、切って見る。
(中の具が生地と馴染むまでに時間が要る。砂糖でコーティングするのは長期保存の為)


             08-12-23_12-50 2008


 写真では、ナッツ類を細かく砕いたのを入れたので、生地と混じってよく分らない。
それでも、いただくと確実にナッツの個性は出ている。
もちろん、味はドライフルーツたっぷりなのより、あっさりしている。
ラム酒の香りが、ほのかにしてスパイスの複雑な味と共に、上品な風味がある。
噛んだ瞬間、バターで固まった粉砂糖がパン生地を包み込む食感が、心地いい。
くどすぎず重すぎずで、個人的には、これくらいの軽さのシュトーレンが好みに合う。

 そもそもシュトーレンとは、ドイツの一般家庭でアドベントの頃(クリスマスの4週間前)に焼かれるパンだ。
クリスマスまでに毎日、少しずつ切っていただくのが習慣だ。
普段、眼にするドイツパンは小麦粉と砂糖と塩だけで出来たシンプルなパンが多い。
シュトーレンは、まさに贅沢なパンなので、クリスマスを待ち望む気持ちと重なって、喜んで楽しんでいただくパンである。

 形も本来、生まれたばかりのイエスが、飼い葉おけに寝かされている姿を表している。
だが、量産する店では型を使っているので、日本の太巻きに少し段を入れたような形である。
今回、せっかく手作りなので、極力、基本のイメージをもとに成形。
だが出来上がりを見ても、まず他人は本来のイメージとパンが結びつかないだろう。
言われても??? 「・・・フーン」 のような形である。
苦笑いしてしまうが、まずはこれで良し!と、しよう!

 ただ、今回も時間の関係上、イースト使用である。
やはり天然酵母で、作ってみたい。
次回はぜひ、自家製酵母で挑戦である。


石窯パン物語4 『ピザに挑戦!』


 前回、夫が行ったパン教室。
お題はピザで、マルゲリータとタマネギ南仏風の2枚。
両方とも律儀に夫は持ち帰り、二人で試食。

 驚いた!
今まで食べてきたピザは、いったい何?って思わせるくらい、体中がビビッと来た。
心までチーズのように、とろける美味しさである。
選りすぐりの材料、先生の監督指導付き、そして石窯のパワーが合体し、感動すら覚えた逸品だ。 もちろん、今まで自分で作ったピザをオーブンで焼いた事は何度もあるが、常にイマイチであった。
ぜひぜひ、このピザを再現すべく、近いうちに復習がてら自宅の窯で挑戦!と誓った。

 いよいよ本日、実行である。
当たり前だがパンは窯で何度も焼いているが、ピザは初めてである。
昨夜の夕食後、日中の山登りでヨレヨレに疲れているにもかかわらず、あのピザの余韻を思い出しながら、食い意地が張っている夫婦二人で生地を仕込んだ。

 オーバーナイト法といい、時間をかけて発酵させ小麦の旨みを、より一層引き出す手法だ。
特に天然酵母は、その酵母の種類により、この技法が可能となる。
丁度、人間の睡眠時間とドッキングさせると、パン職人の身体への負担が少なく出来る。
つまり、寝ている間に酵母は着々と美味しく発酵してくれてるのだ。

 だが教室では時間に限りがある為、イースト使用である。
もちろん、我が家では自家製りんご酵母を用いる。
確実にグルメ度アップとなる。

 さて、焼く準備である。
まず、この窯の中へ下に置いてある薪を1時間半ほど燃やす。
すると窯内部の温度、大体300度位になる。
予定の分量の薪が燃え切った後、燃えカスを全てかき出す。
念のため、取り残しの燃えカスが後に入れる生地に付かないように、改めて窯の中を拭く。

            08-07-10_08-18 石窯

 その時点でも、まだまだ250度以上ある。
ちなみにパンの場合この状態で暫らく待って、ふさわしい温度に下がった時点で入れ、余熱で焼く。
・・・こうして夫が窯係りをやっている間に、私はピザ具係りである。

 トマトから順に時計回りでマッシュルーム、干し茄子、ポテト、ブロッコリー、さらし玉葱、ベーコン、この中から適度に組み合わせ、3枚のピザをこしらえる。
窯の火が落ち着いたところでピザソース作りである。

                         08-11-30_09-52.jpg

 復習の為、夫が担当。
イタリア産トマト缶、オリーブオイル、塩、バジル、ローズマリー、オレガノを計量後、混ぜ合わる。 あっけないが、これで出来上がりだ。
あとは生地を伸ばして塗りこむのみ。
まずは、大好きな茄子ピザ!

                     08-11-30_11-52 ナスノピザ

 茄子ピザ
ポイント、茄子を干しておく。
旨みが凝縮され、余分な水分が抜けて生地が水っぽくならない。
茄子の焦げ防止の為、チーズを茄子の上に置くこと。
続けて残り2枚は、窯の調子を見極め順次作っていく。

 夫は、すでに窯のほうへ移動している。
教室で、先生が言われたポイントとは、ピザを焼くには上下別々の温度が必要という。
すなわち石窯を、その状態にしてやることが大切である。
その異なった温度が、生地と具を同時刻に仕上げられるという。
なおかつ遠赤外線の中心ジワジワ攻撃により、短時間で表面を乾燥させることなく焼き上げる。

 よく、ピザ専門店の石窯内部で、ピザの隣で火を起こし焼いているのを見かける。
だが、悲しいかな我が家の窯は小さい。
窯内で薪をくべる場所を確保するのが難しそうだ。
で、結局こうしてみる。
                   
                        08-11-30_11-36 ピザ用

 右側天板が入るスペース分だけ空け、左側にレンガで棚を作り薪を燃やす。
依然として窯内250度である。
薪の直火が かまぼこ型の窯内部の天井アーチをクルンと伝い、右側へ熱風が流れるしくみだ。 間違いなく、下部より上部の方が熱射により高い温度となる。

 いよいよ、良い按排である。
1枚目のピザ突入である。

                       08-11-30_11-55.jpg

2,3分でピザの向きを変え、待つ事およそ3分。
トロ~リチーズの茄子ピザが、出来上がり!

                08-11-30_12-06  焼いたナスノピザ


 続けて、あとの2枚も1枚ずつ順番に焼いていく。
およそ15分後、予定の3枚すべて焼き上がり!

 
            08-11-30_12-27 piza


 さっそく、いただく。
・・・うーん・・・  美味しいッー♪サイコー!!! 

 (調子付いた夫は、いきなりピザ屋になりたい、とまで言い出した)
具とチーズのマッチングが程よいバランスで、あきることがない。
生地も丁度よく焦げて、パリパリしているし、天然酵母独特の、ほのかな甘みを感じる。
ピザソースは他の具の味を邪魔することなく控えめだが、きちんとトマトの酸味を効かせている。
噛み切った瞬間、トロ~リと糸を引いたチーズがこれまた美味しい!

 感激、感動だ。
みごとなビギナーズラックである。
・・・結局、3枚とも瞬く間に、二人でペロりとたいらげてしまった。

 しかし人間、美味しいものを食べてる時って、単純に 『幸せだなぁー』 って、感じる・・・。
コレを家族に味わって貰いたくて、私は毎日、気合を入れて台所にも立っているんだよん♪うん!

 
          

一筋縄ではいかない!

 今日は、昨日に引き続き雨。
本来なら紅葉を楽しみに、山へ出かけるところである。
残念だが、そんな日はそんな日で石窯でパンを焼くのだ!
 
 今日焼いたパン
アンパン、食パン、ライ麦パン(オレンジ、レモンピール入り)、黒糖レーズンパン
全て自家製酵母、国産小麦粉(ゆきちから)使用。
 
 反省点
アンパン       中のアンコ(自家製)の甘みが足りない。
ライ麦パン      イマイチ、何かもの足らない味。
黒糖レーズンパン  皮が固く、発酵後の膨らみが少なく、出来上がりが小さい。
食パン        特になし。


 反省点に原因を仮定し、次回に改善して再度、実行してみる。
原因が幾つも考えられる場合は、その数だけやってみる。
そんなことの繰り返しである。
なんだか、理科の実験をやってるみたいだ。
酵母の調子、パンの材料と配合、窯の火加減全てが揃って美味しいパンになる。
当たり前だが、なかなか上手い具合にはいかない

 時々、とんでもない事に首を突っ込んでしまったと思う。
自宅に窯まで作った。
ふと、このまま満足なパンが出来なく、バアサンになり息子から叱られてる予感がする。
まったく用を成さなかった石窯を前に 「この石窯、どうやって処分するんだ!」 って・・・。
そしたら、耳が遠いふりして、しらばっくれるんだな・・・。




                    08-11-16_13-17石窯のパン

              手前からアンパン、黒糖レーズンパン、ライ麦パン、食パン



石窯パン物語3 『お世辞は、いらない!』

                    初公開!我が家の小型石窯             

                08-07-10_08-18 石窯
          

 普段、自宅でランチの時は必ず自分で焼いたパンを食している。
しかし、ガスオーブンで焼いたものだ。 

 石窯はパンを作っているキッチンから全く見えない位置にある。
焚き付けている間、結構火の手が上がる。
用心のためにも常に見守りで、専属1人居る。
よって、夫の手が空く週末しか窯は使えない。

 必然的に石窯で焼いたのと、オーブンで焼いたのを、時を空けずに比べることになる。
もちろん、オーブンで焼いてもそれなりに美味しい。
でも、人間の味覚ってソレしか知らないと、ソレが並みの出来なら特に何も思わない。
けれど、短期間にソレ以上の出来の良いモノを知ってしまうと、あきらかに違いが判る。
圧倒的に石窯のが美味しい!
同じ材料、同じ比率の分量で作ってもオーブンでは全く太刀打ち出来ない。

 ちなみにオーブンは外から火が通る。
石窯は遠赤外線で中心から焼けていくという。
科学的なことはよく解らないが、とにかく出来上がりが全く違う。

 食パンなど焼きあがって型から取り出すとき、その大きさの割にはビックリするほど軽い。
オーブン焼きだと、水分が抜けて固くなってしまう外側も適度なふんわり感がある。
それでいて中味の水分は多く残っていて、モチーとしている。

 原材料も国産小麦以外は、僅かな砂糖と塩しか入れない.。
普段の主食のご飯に倣い、小麦そのものを中心にしたいからだ。
毎日食べても、あきない味が大切。

 なおかつ、天然酵母で発酵させたパンならば、もう鬼に金棒!
長時間熟成が生地本体に微妙な旨みを醸し出す。
トーストすると、その酵母の元となった食物独自の風味が微量に、ホントに微かに漂う。
口に入れると、幸せな気分がフワーッと胸に広がる。

 機会ある度に、色々な店のパンを食べ比べる日々。
でも、思いっきり手前味噌で恐縮だが、自分の焼いた石窯食パンが一番美味しいと思う。
・・・でも、もしかしてコレって一人よがり?

 試しに友人に食してもらい、評価を訊く事にする。
その人物選択条件1・・・パンが好きで、美味しいパンの味がわかる者。
条件2・・・正直者。

 結果を聞く。
遠慮はいらない、何なりと受けて立とう!

 だが、なんと彼女が今まで食べた食パンで、1番美味しいと言う。
これなら、お金出して買ってでも食べたい!とのコメントを貰う。
しみじみとした嬉しさが湧き上がる。
自分の味覚が間違っていない事が、この上なく嬉しい。

 これからの勉強に弾みが付いた思いだ。
まだまだ、食パンのみ満足。
謙虚な気持ちを忘れずに、一つずつ合格点を付けられるパンを増やしていきたい。
         ・・・あの伝説の 『ぞうりパン』 からの着実な脱出である。


                     08-06-29_14-11ライフルーツと食パン

           試食して貰った食パンとフルーツピール入りライ麦パン(石窯焼き)

石窯パン物語 2 (酵母成功)


 昨年の事だった。
通っているパン教室で先生から天然酵母をいただいた。
店で使用しているものだ。
自宅に持ち帰り、早速パンを仕込んだ。

 何より驚いたのは、その酵母の力強さ。
酵母が詰まった空き瓶を、開けた途端「プシュッ!」と、ビックリするほど大きな音で炭酸音がした。
あまりの勢いのよさに、プロの技術を垣間見た思いであった。
店では1日2000個も焼く。
それらが間違いなく時間通りに発酵しなければいけないのだ。
100発100中の酵母でなくてはいけない。

 何とか、同じモノが出来ないかと試行錯誤の日々。
ネットで調べ、図書館で調べ、本屋で立ち読み比較検討。
しかし、どれも大雑把で明確な基準がなくアイマイな作り方。
おまけに、ふと気が付いたのは、先生のように旬の作物で作っている天然酵母のパン屋はほとんどいないこと。

大方、レーズンなど作りやすい素材で、しかも年中同じだ。
もっと簡単な店は、市販の天然酵母を使っている。
確かにそれでも良いが、身土不二の考え方からいくと、やはりその時期に地元で取れた作物を身体に入れるのが一番ベストだ。

 でもそれを追求するのは、とんでもなく難しい事なのか、手間暇かかる事なのかと考え込む。
一応、先生が授業の中でサラリと触れた天然酵母の作り方。
疑問点は幾つかあったが、何しろ忙しそうな先生、実習中もやってるパン以外の話は出来ない雰囲気。
仕方なく、判らない所は自分で見当を付け工夫する。
そして実験。

 あーでもない、こーでもないと落胆したり、度重なる失敗ぶりに暫らく手を付けなかったこともある。
しかし、しかしである!
今回やっと先生と同じ具合に作用する、安定した酵母が完成した。
しっかり25度で一次発酵12時間、30度でベンチタイム40分、35度で成型発酵2時間。
温度さえ、ピッタリ合っていれば確実に時間通りで目的の作用をする。
酵母の作物は、取れたての「さくらんぼ!」である。

 初めて自信の自作酵母で焼いたパン。
こねる材料は粉と最低限の砂糖と塩のみでOK.
たった、それだけで味わい深く、それでいて飽きないシンプルさがある。
まさに毎日食べられる食パンである。

 ここまでたどり着くのに、一山越えた思いだ。
目的の山は遥か彼方に見える。
それでも、歩かなければゼロ。
一歩でも歩けば、間違いなく近づく。

 どんな大きな数も「1」が集まって出来ている!
・・・昔、自分で自分を叱咤激励するときに頭をよぎったセリフだ。
まさか、この年になっても、こう思う場面があるとは思わなかった。
一方、大っきな道楽をしているような気もする。


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