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  あやこ3

Author: あやこ3
愛知県在住
1958年生まれ
夫、大学4年の次男と3人家族。
嫁に行った長女、独立した長男あり。


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東村に思いを寄せて


 桜便りが、あちこちで聞かれる頃だった。
そろそろGWに登る山を決めないと、宿の手配が間に合わない。

 去年、思いつきのように決行した大山(鳥取県)。
寸前に予約の手配になった。
空いている宿が1件しかなく、仕方なくそこにした。
犬も一緒にOK、という触れ込みの宿だった。
犬は好きだ。
だが見も知らない犬とのペンションライフは、イマイチ乗り気がしなかった。

 案の定、キャンキャン吠える小型犬を連れた家族の横での晩ご飯と相成った。
それだけならまだしも、夕食のメニューが、なんと「ナベ!」
そう、あの寒い季節定番のナベ!
なんで、初夏ともいえるGWでナベなんだ!
小型犬が走り回る座敷(ペンションに座敷、というのもヘンだ!)で季節外れのナベを囲んだ時、しみじみ思った。
やっぱり、予約は早めに取ろうと・・・。

 今回はその教訓を活かし、早めに計画を立てる。
常日頃、夫と少しずつ百名山を制覇しようと決めているので、リストを前に相談。
休みの都合で、往復も含めて3日以内で行ける距離の山。
お正月に西へ出かけたので、今度は東が良い。
結果、赤城山(群馬県)に決定。

 あの「赤城の山も今宵限りだ・・・」の赤城山である。
念のため、天候悪化や時間の空きに周れるかもしれない観光スポットも調べる。
ふと、気が付く。
富弘美術館がある東村が群馬県だ!
地図で確認する。
赤城山から20、30キロの距離である。

 星野富弘 S21年生まれ、群馬大学を卒業後、体育教師として中学校に赴任。
わずか2ヵ月後、クラブ活動の指導中、誤って鉄棒から転落。
以後、四肢マヒにより手足の自由を失う。
その後、口に筆をくわえて詩画を描き始め、その作品が全国で感動を呼ぶ。
故郷に自身の詩画が常設されている美術館(富弘美術館)あり。

 約、20年ほど前に手にした星野さんの著書「風の旅」「愛、深き淵より」の深い感動を思い出す。
ページを開くと、心に刻み付けるように自分で引いた線が何本もついている。
その箇所は今でも胸を打つ。

 仲良しだった入院仲間がだんだん状態が良くなり、ずっとその仲間の回復を願っていた筈の彼だったが、自分の心に湧き出た嫉妬心に、苦しんだ時の手記。
・・・周囲のひとが不幸になったとき自分が幸福だと思い、他人が幸福になれば自分が不幸になってしまう。
自分は少しも変わらないのに、幸福になったり不幸になったりしてしまう。
周囲に左右されない本当の幸福はないのだろうか・・・

 また、自分の身体は、もう一生元に戻らないという事実に打ちのめされ、自殺を考えてしまう。
だが、様々な出来事を通して彼は蘇る。
その場面にも線が引いてある。

・・・いつかはわからないが、神様が用意していてくれる、ほんとうの私の死の時まで胸をはって一生懸命生きようと思った。
井上陽水の「人生が二度あれば」という曲が、ときたまラジオから流れてきた。
でも私は人生が二度あればなどと考えるのはよそう。
今の人生を精一杯生きられない者が、二度目の人生など生きられるはずがあるだろうか。・・・
                                        星野富弘著「愛、深き淵」より

 
 何だか赤城山より、星野さんの故郷に行ける!という事が大きな楽しみになってしまった。
訪ねた時に、じっくり感動したいので、もう一度著作を読み直そう!
赤城山、桐生、渡良瀬川そして東村!地図の中の地名が鮮やかに生きてくる。
読みながら、こんなに良い本と巡り会っていたんだ、と改めて感激する。

 

コメント

side☆さんへ
 いえいえ、どういたしまして・・・。
良い本との出会いは一生モンの宝だと思ってます。

 読んでみたい!と思って下さった事が私には嬉しいです(^-^)

2編の詩の紹介ありがとうございます!!

神様が たった一度だけ 。。。

星野さんの苦労とは比べ物にはならず、共感するのも申し訳ないと思うくらいなんですが、
たった一度だけ、たった一日だけ、たった一時間だけ・・・
と願っていた頃のコトを思い出しました。

彼は、その後、お母様への感謝の行動に繋がり、
私は、ただ苦からの解放を願うだけで・・・
その主旨たるところが全く違うのは恥ずかしい限りです。。。

是非、借りてきます!!

side☆さんへ
 あれから私達夫婦の間で、あのペンションの事を話題に出す時「ナベのペンション」で、通じています(笑)

 星野さんの本ぜひ、読んで下さい。
涙なしでは読めないし、共感する部分も多く、感動です。
詩画集も含めて10冊ほど出版されてますが、特に入門書(?)としては「愛、深き淵より」が、お薦めです。

最後に私の大好きな星野さんの詩、2つ紹介です。

9年に及ぶ入院生活を、ずっと付き添って支えてみえたお母さんへの詩

 神様が たった一度だけ
 この腕を動かして下さるとしたら
 母の肩を たたかせてもらおう
 風に揺れる
 ペンペン草の実を見ていたら
 そんな日が
 本当に来るような気がした

もう一つは1981年に結婚され、その頃の詩です。

 結婚ゆび輪は いらないといった
 朝、顔を洗うとき
 私の顔を きずつけないように
 体を持ち上げるとき
 私が 痛くないように
 結婚ゆび輪は いらないといった

 今、レースのカーテンをつきぬけてくる
 朝陽の中で
 私の許に来たあなたが
 洗面器から 冷たい水をすくっている
 その十本の指先から
 金よりも銀よりも
 美しい雫が 落ちている

     星野富弘著「風の旅」より

去年の思い出には、あやこ3さんの突込みが面白くって、1人笑って読んでいました^^
初夏に鍋って。。。(笑)

星野富弘さんの本の紹介、ありがとうございます!!
いつも行く図書館のネット検索をしてみたら、
所蔵していたので、借りてこようと思います!!

そして、GWの旅行記、続きを楽しみしています♪

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